The Figure in the Carpet

短編小説を読んだから、その感想を書いた

ミュリエル・スパーク

ミュリエル・スパーク : 黒い眼鏡

概要 「私」は、いま一緒にいる精神科医のグレイ医師が昔の知り合いだったことに気がついて、黒いレンズの眼鏡を掛けた。なぜグレイ医師は一般の開業医を辞め心理学を志すようになったのか? 私が13歳のとき近所の眼科医へ眼鏡をつくりにいったときのことだ…

ミュリエル・スパーク : 人生の秘密を知った青年

概要 幽霊はタンスのいちばん上の引き出しからひゅるひゅると出てきて、ふわっと立ち上がる。高さはだいだい1メートル半。古いマンガに出てくる典型的なやつだ。それがベンという青年のところに毎夜、あるいは毎朝、姿を見せるという。単に姿を見せるだけで…

ミュリエル・スパーク : 首吊り判事

概要 新聞は死刑の宣告を下したサリヴァン・スタンリー判事の表情を見逃さなかった。まるで幽霊を見たかのような顔であり、明らかに動揺を見せていた、と書く新聞もあった。死刑の宣告が重荷だったのではないか。死刑制度に疑義があるのではないか、と憶測が…

ミュリエル・スパーク : 捨ててきた娘

概要 「私」は職場を出て、家路を急ぐ。ただ、何かをし忘れた気がする。それが何だかわからない。バス停では誰も私に目をくれない。自分が透明人間になったように思う。なぜなら、 周囲の視線が私を突き抜けていくばかりか、歩行者が私の体を通り抜けていく…

ミュリエル・スパーク : 上がったり、下がったり

概要 彼は21階からエレベーターに乗ってくる、と彼女は確かめた。同じように彼女は16階にある会社に勤めている、と彼は確認した。二人の男女はエレベーターの中で互いを意識する。その階のどの会社に勤めているのか、どこに住んでいるのか、髪の毛は染めてい…

ミュリエル・スパーク : 双子

概要 一人称の語り手「私」が学生時代の友人ジェニーを訪ねる。ジェニーはサイモン・リーヴズと結婚し、二人の間には双子の子供マージーとジェフがいる。幸せを絵にかいたような、とでも表現したい理想的な夫婦と、黙っていられないほど愛くるしい女の子と男…

ミュリエル・スパーク : 警官なんか嫌い

概要 「警官嫌いを直すなら、警察に行くのがいちばんだよ」と叔母に言われた青年は、いやいやながら警察に行った。彼は警察が嫌いだった。ちょうど知り合いの女の子が「郵便局嫌い」だったのと同じように。 青年が警察署に行くと、番号で呼ばれ、手錠を掛け…